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『白楊クラブとの出会い』

2011/05/08

『~ラグビースピリット~』
                               白楊ストロベリーズ  加藤 健 


「負けて得るもの無し!」
勝負である以上、必ず勝ち負けがついてくる。無論、勝つことは重要である。
しかし、所変われば・・・。
 
私が楕円球に初めて触れたのは今から12年前、大学生の時である。
そこはサークルのような環境であり、体育会系の運動部からは程遠いものであった。
中学・高校と本格的にスポーツをやったことのない私ではあったが、程なくしてこの楕円球の虜になっていた。
今思い返せば、まさか自分がこれほどまでに“ラグビー”にハマろうとは!
 
大学を卒業して以来しばらくラグビーから離れていたが、かつての熱い“魂”は捨てずにいた。
「白楊クラブ」の存在自体もホームページを通して知っていたが、なかなか時間が作れずに4年が過ぎていた。
そうして迎えた2009年6月、ある金曜の夜。思い切って、白楊高校のグランドを訪れてみた。
週末ということもあって、グランドの前にあるレストランは賑わっている。ほろ酔い気分に、楽しそうな笑い声も聴こえてくる。
そんな中、練習が始まる時間になると、グランドには仕事を終えた男たちが続々と集まってきた。
20代前半の若者(中には中高生までいる)から不惑を超えてもなお躍進し続ける熟年ラガーまで、年齢層は幅広い。

 世代や職種を超えて共有しあえる大切な時間がある。それこそがクラブチームの醍醐味と言えるのではないだろうか。それは、経歴や技術は問われない、まさに『Enjoy Rugby♪』である。

このクラブの良いところは、大学出て間もない元気な若手、体育会出身者中心のAチーム(ヴォルツ)と、私のような経験の少ないものや、未経験者でも楽しめるBチーム(ストロベリーズ)と、2チームに別れているところである。
 
迷うことは無かった。一つの楕円球、それさえあれば特に理由はいらない。言葉もいらなかった。
“One for all,All for one.”
ひとたびパスが渡れば、その瞬間から仲間である。
 
少し古い統計にはなるが、日本のラグビー競技人口は12万人。クラブの競技人口はその3分の1にあたる4万人と言われている。
折しも、今年はラグビーW杯の年!
さらに、2019年のW杯はここ日本での開催が決まっている。
ラグビー熱がさらに高まっていくことが期待される。
 
どこであれ、どんなかたちであれ、ラグビーに携わる人間の“魂”は熱く燃えている。
この場末のグランドにも熱い魂はある!その先にあるものが、必ずしも‘勝利’でなくても・・・。
 
ラグビーでは、試合後によく行われるエール交換がある。
通常、相手チームを讃えるのだが、あえて我がチームにエールを贈ろう。
「Three cheers for Hakuyo rugby football club team, Hip!
(hurrah!)  Hip!  (hurrah!)  Hip!  (hurrah!) 」
 
是非一度、熱い‘魂’を見つけに行ってみてはどうだろうか。