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ストロベリーズ通信 2011

2011/10/02

『復興ラグビー交流戦』


未曽有の大災害をもたらした東日本大震災の影響で、ストロベリーズが参加している栃木県社会人リーグまでもがまさかの大会中止となり、試合の時にしか全員顔を揃える事の無いストロベリーズとしては活動の場を失いやるせない思いを抱えていた春先…。
仕事や生活にも影響が及んで大変な中だけど、そんな時だからこそ皆で集まって顔を合わせ好きなラグビーをやって元気を出そうと試合の機会を模索するも中々調整が付かずにいた所、ストロベリーズの大御所にして県協会の実力者で各方面に顔の効く陽三さんの働きかけにより、交流戦という形で試合の機会を得る事が出来た。
日常生活的には落ち着きを取り戻したとは言え、各チームとも毎回人数を揃えるのは厳しいだろうという事で、試合日ごとにこの日はチームで出場、この日はチームの中から何人出場という形で参加を募って、集まった中でチーム編成&組み合わせをする正に手造り交流戦となりました。

初戦のこの日はストロベリーズは「ストロベリーズうずま烏山富士重連合(長っ!)」として参加、更に「でんでん福祉大黒磯連合」が連合チームとして結成され、単独チームの「下野クラブ」と三つ巴形式で対戦。
震災の影響で延ばし延ばしになってやっと試合に漕ぎ着けたストロベリーズ、久しぶりに皆とラグビーが出来る嬉しさからか、去年の最終戦から長らく試合から遠ざかっているせいか、ついつい気持ちが先走って所々で「えっ!?」というプレーや「えぇ~~!?」というプレーが続出。が、しかーし!そこがストロベリーズらしいと言えばストロベリーズらしい所(笑)。
勿論そんなネタプレーばかりじゃなく、この日2トライ1アシストの入野さんを始め、ナイスアシストパスの山科VC、自称エース佐々木の絶妙ショートパントからの展開トライやトライ寸前までいったドライビングモールなどなどいいプレー、惜しいプレーも沢山有りました。
そして何より震災以降、久しぶりに皆で顔を合わせて言葉を交わし、一緒にラグビーが出来た事が一番良かったのではないでしょうか。

今回は震災の影響で各チームが一チーム揃えられない厳しい状況の中、陽三さんの働きかけや試合をしたいという人達が呼び掛け合い、またそれに応じた人達によって何とか試合をする道を見いだした。しかも合同チームによる交流戦という形で今までのチームの枠を超え、様々なチームから人が集まり協力して試合するいい試みとなった。
震災が無くても現状は単独で試合が組めないチームが多いので、将来的には春秋の大会は公式戦2~3試合、それプラス今回のような各チームから参加を募って交流戦という形も一考の価値有りかとも思う。試合したいのに試合する場が無い。それでは益々県内のラグビーは衰退する一方だと思います。
こうした試みが今後も続いてこの方式に慣れてきて、参加人数や参加チームが増えてくるとまた新たな局面が開けるかもしれない。そんな可能性を感じさせる今回の試みだった。

震災のダメージは確かに大きかったさ。が、しかーし!こっちもただやられっ放しって訳じゃない。転んだら立ち上がる。前より経験値を上げて、前より少し強くなって。ピンチをチャンスに変え復興への道を模索し、そして前へと歩み始めるストロベリーズとその他のチーム達。
やがてまた、以前にも増して活気のあるラグビーシーンが復興する事を願いつつ…またグランドで会いましょう。